タイワンヤマネコ(=石虎/shíhǔ)の生息地を護れ!

投稿日:2012-08-07 - 投稿者(文責):mumeijin

このエントリーをはてなブックマークに追加

 


タイワンヤマネコ(台湾山猫、学名:Prionailurus bengalensis chinensis)はベンガルヤマネコ(Prionailurus bengalensis)の亜種である。
ベンガルヤマネコは旧世界(*1)で最も広く分布している野生ネコであり、その生息範囲は広い(*2)。日本でも10~100万年前まではベンガルヤマネコの特徴に近似した種が棲息していたとのこと。

(*1)生物学においてヨーロッパ・アジア・アフリカ及びこれらの周辺島嶼部、オーストラリア大陸、ニュージーランド、ニューギニア、及びその周辺島嶼部を指す。
(*2)インド、ミャンマー、タイ、インドシナ~カシミール、ネパール、ブータン~カシミール北部からバルチスタン南部~チベット東部から四川、台湾~海南島~スマトラ島~ボルネオ島~ジャワ島~パラワン島からフィリピンのセブ島、ネグロス島

日本では対馬に生息するツシマヤマネコ(推定100頭以下、おそらく80頭前後)、西表島のイリオモテヤマネコ(生息数40~100頭)がネコ科ベンガルヤマネコ属であるが、イリオモテヤマネコについては亜種が存在せず西表島にのみ(西表島の面積は290㎡、対馬は682㎡)生息し形態学的にも極めて原始的であることから世界で最も稀少な独立種である。いずれも個体数の僅少さから国内希少野生動植物種に指定され、現在も保護増殖事業が進められている貴重な動物である。なおツシマヤマネコは同じ亜種が済州島、朝鮮半島、ウラジオストクに分布していることから別名チョウセンヤマネコとも呼ばれている。

ベンガルヤマネコの台湾産亜種がタイワンヤマネコ(別名:石虎/shíhǔ)で、苗栗、台中、南投などで生息が確認されているが台湾全土で500~1千頭未満。ツシマヤマネコ、イリオモテヤマネコと同様に絶滅の恐れがある希少種である。そしてあろう事かタイワンヤマネコの生息地である苗栗縣後龍地区において、劉政鴻縣長(中国国民党)率いる縣政府が東アジア最大規模ともいわれる火葬場の建設計画を強行しタイワンヤマネコの生存を脅かしている。現在Facebook上でも火葬場建設反対、タイワンヤマネコ保護の活動の様子についての情報交換が行われている。

10568882_689827897754694_425557519959461507_n
朝日新聞報道(2014/7/31)

なお台湾中央部高地に生息しているウンピョウ(雲豹)は体に雲状模様をもつことからその名がつけられており、分類上はネコ属とヒョウ属の中間的な存在とされる。台湾では絶滅寸前とされるが、江西省には数百頭が生息するという。ウンピョウの犬歯(いわゆる牙)が非常に長い事から、一説にはサーベルタイガーの生き残りではないかともされる希少種。かつては海南島にも生息していたが、現在は台湾以外にスマトラ~ボルネオ~マラッカ諸島、ネパール~シッキム~ミャンマー、中国南部~インドシナに僅かに生息。台湾では毛皮を権力の象徴として珍重されてきた。

現在、各地の野生ネコが減少していく原因としては毛皮目的の密漁、漁師による罠、殺鼠剤・農薬の過剰使用、交通事故、野良イヌの増加、そして農耕地の拡大(森林伐採)などが示されている。

Facebook
火葬場滾出後龍自救會 臉書應援團(「火葬場出て行け自救会 後龍facebook応援団」)
https://www.facebook.com/99houlong

2012/06/13 後龍反殯葬園區 大埔案翻版 三百警鎮壓|三立新聞

1:26~
記者「警察は業者のガードマンなのか?」
苗栗縣警備局長「お前はどこの新聞社だ」
記者「自由時報だ」
苗栗縣警備局長「(部下に対して記者を指差し、この男の)証拠を残しておけ」

【参考文献】
動物資料●イリオモテヤマネコ百科  今泉忠明著 データハウス 1994
●動物百科 野生ネコの百科[第4版] 今泉忠明著 データハウス 2011
世界絶滅危機動物図鑑(3)哺乳類Ⅰ  田口精男編 学習研究社  1998


河内長野市商工会青年部オフィシャルサイト