【転載】菅直人の台湾入国を許していいのか(附:台湾の関連報道動画)

投稿日:2013-09-06 - 投稿者(文責):mumeijin

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本編は、永山英樹 台湾研究フォーラム(台灣研究論壇)会長のブログ『台湾は日本の生命線(台灣是日本的生命線!)』9月6日條の転載である。

平成22年の出来事(中国国民党政府によるブラックリスト指名及入国禁止措置)であるが、当事者の田邊憲司(本会副団長)は当初から無頓着に放置していた。そのまま風化埋没される事案であったのかもしれない。ある程度この件が世間に知られた時、不思議な事に親台湾派を自認する者にも、田邊の行動に対する冷笑的で、表層のみの情報からしたり顔の批判をする人物がいたということである。

そういった冷笑主義の声、虚無的な態度のなかで、最初期からこの事案に対し重要な意味を見出し、注意深く関心を示していたのが永山英樹氏と根屋雅光氏(日本李登輝友の会)であったことは特筆すべき事で有る。だが残念な事に根屋雅光氏は平成23年4月11日、六十九歳で幽明境を異にされた

現在台湾研究フォーラム会長だけではなく、「頑張れ日本!全国行動委員会」常任幹事、同会埼玉県本部長でもある永山氏は、NHK訴訟、尖閣諸島海域での主権維持の為の活動、チベット民族、東トルキスタン支援、南モンゴル支援活動、またチャンネル桜への出演などを通じて皇室護持、日本民族及び台湾民族の尊厳を護る為の活動の先頭に立っている。これだけのことを粘り強く行う。これはなかなか出来る事ではない。

行動者として本物の人物の言葉は心の奥深くに訴える。
現実に永山英樹氏の街頭での想いが言葉と成って現れている演説に触れ、その誠実な人柄を知りファンと成る日本人、台湾人は多い。余程な変わり者でも無い限り誰もが好きになる、そういう好漢といえる。

この度の進展は永山英樹氏ら台灣研究フォーラム、台湾独立建国連盟、李登輝民主協会、民主進歩党、台湾団結連盟の有志議員、匿名の日本と台湾の多くの有志の支援のもと発掘された事件なのである。





『台湾は日本の生命線(台灣是日本的生命線!)』9月6日條

菅直人の台湾入国を許していいのか (附:台湾の関連報道動画)

このようなタイトルで一文を書くが、ここで批判するのは菅直人元首相が予定する台湾訪問にではなく、日本の台湾の独立建国支持者に対する馬英九総統の国民党政権の不条理な仕打ちに対してである。


政府の「ダブルスタンダード」と批判する台湾・壹電視ニュースの画面。“台独支持の「平民」は入国規制しながら、反核運動に参加の元「首相」は放任か”とある

すでにこのブログでは何度も伝えてきたことだが、大阪の台湾建國應援團の田邊憲司副団長(「頑張れ日本!全国行動委員会」京都府支部のメンバー)は二〇一〇 年五月、台湾最高峰の玉山(新高山)の頂上と、その麓の嘉義市内で「日本人は台湾独立建国を支持する」と書いた横断幕を掲げたため、馬英九政権の内政部 (内務省)から五年間の入国禁止処分を受けた。田邊氏はそれを知らされないまま、その年九月に再入国しようとし、空港の個室に監禁され、翌日強制送還を受けている。


新高山の頂で台湾の登山仲間と横断幕を広げる田邊憲司氏(左2)

馬英九政権が入国禁止の理由を明らかにしたのは今年八月になってからだ。

田邊氏が民進党の陳唐山立法委員(国会議員、元外相)と台湾団結連盟の黄文玲立法委員を通じ、内政部に「法を犯していない」「人権侵害の恐れがある」として 事情説明と救済を求める陳情を行ったところ、粛家淇内政部政務次長は、「我が国の利益、公共の安全、公共秩序に危害を及ぼす恐れがあるため、移民法に基づ き五年間の入国禁止を決めた」と説明したことによってである。

その後、陳情も期限切れを理由に受理されなかった。

これを受け陳唐山氏らは九月四日、国会で「ブラックリスト復活ー田邊憲司事件」記者会見を開き、次のように発言した。


国会で開かれた記者会見。左から黄文玲氏、陳唐山氏、黄偉哲氏、李登輝民
主協会嘉義分会の呂俊輝氏。この他、元台湾独立建国聯盟主席(元台南市長)
の張燦鍙氏も同席している

陳唐山氏―来台した外国人の言論の自由も保障すべき。田邊氏は台湾の立場に立とうとしただけだ。台湾を支持する日本人を拒絶していいのか。国会でも追及して行く。

黄文玲氏―中国の高官たちは台湾で「台湾独立がなければ戦争はない」「断固台独路線に反対する」「台独を主張する者にはミサイルの照準を合わせる」との政治的発言を行っているが、これこそ台湾に有害な言論だ。なぜ彼らを放っておくのか。

黄偉哲・民進党立法委員―台独であれ統一であれ言論は自由。暴力による政府転覆の主張でなければ問題はない。しかし馬英九は訪台したチベットのダライ・ラマや中国の人権派弁護士、陳光誠とは会見を避け、逆に台湾への武力攻撃を言い放つ中国高官の入国は許している。

ところがこうした主張を前に、同席した内政部移民署の何栄村副署長は次のように田邊氏への処分を正当化した。

「田邊氏は一般の外国人。我々は移民法に従い管理する」


右から二人目が内政部移民署副署長の何栄村氏

そこでこの発言に噛み付いたのが壹電視(Next TV)だ。報道番組で「平民」の田邊氏の入国は禁止し、「高官」だった菅直人氏の訪台は許すのかと問題提起した。

菅氏は台湾の反原発運動団体の招きで九月十二日から台湾を訪問し、反原発の政治集会で演説を行う予定だ。

台湾の反原発運動は反馬英九政権。民進党など本土派、台独派の主動だ(しかし日本人を信頼しているためか、しばしば日本の怪しげな親中左翼の活動家と無防備に接触している)。従って馬英九政権から見れば、菅氏もまた田邊氏と同様に好ましからざる政治活動家と看做すべきはず。

ところが外交部(外務省)報道官は「(政治活動を行う予定の菅氏に対し)必要があればVIPとして入国できるよう行政協力を行う」と明言している。

そこで「政府は身分に応じて対応を変えるというダブルスタンダードでいいのか」というのがこの番組の訴えだ。

馬英九政権が田邊氏を「平民」であるがゆえに侮り、台湾独立を訴え、本国の有権者、世論に一定の影響力を持つ海外の台湾人勢力や、それと歩調を合わせる日本人など外国人への「見せしめ」にしようとしたことは間違いあるまい。

ところが今や台湾で「田邊事件」はマスコミ各社にも報じられたり、ネットで話題になるなどで、田邊氏の行動には高い評価が集まっている。「平民」が反国民党の「ヒーロー」になるなど、馬英九政権には予想外の誤算となった。

もし同政権が田邊氏に政治弾圧を加えたのではないと言うなら、菅氏の入国にも規制を加えるべきだろう。

もっとも同政権にとり、かつて「台湾独立に反対する」と公言したこともある親中派の菅氏は、日本の歴代の首相経験者の中では無害、あるいは有用な人物と映っているかも知れないが。


【過去の関連記事】
「台湾建国」支援のサムライー馬英九政権の入国拒否も物とせず 2011/11/15
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この動画を台湾へ!台湾独立応援で国民党政権に入国拒否された日本人の証言 2011/12/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1721.html

日本人は入国拒否の脅しに屈しない(国民党「反日・反台」証言動画の拡散にご協力を)2011/12/17
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1723.html

「台湾独立」支持で入国拒否!国民党が「目の敵」にする田邊憲司氏のその後 201308/23
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2185.html


「田邊事件」での国民党政権の対応を批判的に報じる台湾・壹電視のニュース動画(漢語)


河内長野市商工会青年部オフィシャルサイト