【重要】馬英九中国国民党政権、十四世ダライ・ラマ法王の台湾入国を拒絶か

投稿日:2012-11-23 - 投稿者(文責):mumeijin

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今年、14世ダライ・ラマ法王77歳の誕生日(7月6日)を祝す広告を掲載した台北市内のバス


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「台湾国際職業婦人協会」が12月に台北で主催する国際会議にチベット仏教最高指導者の十四世ダライ・ラマ法王を招請したところ台湾入国のための査証発給を国民党政権が拒否している。
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台湾:ダライ・ラマの入境拒否 (毎日新聞 2012年11月23日)
http://mainichi.jp/select/news/20121124ddm002030076000c.html

【台北・大谷麻由美】台湾外交部(外務省)は22日、台湾の女性団体が来月、チベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世を台湾に招請したことに対し、「時期が適当でない」として入境を許可しない方針を示した。台湾メディアが23日、報じた。

台湾の野党・民進党の立法委員(国会議員)は「馬英九政権が中国の圧力を受けたからだ。台湾の民主主義の後退だ」と批判。一方、外交部や対中政策を主管する行政院(内閣)大陸委員会は「中国を含め、いかなる圧力も受けていない」「中国を怒らせないようにしているのではない」と説明している。

08年5月に発足した馬政権下で、ダライ・ラマは09年8月、台湾南部を襲った大水害の慰問の際は入境を認められ、訪台している。
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「時期が適当でない」という不明瞭な理由は中国共産党大会で習近平指導部が発足したことにより馬英九国民党政権が中国に配慮した、と読み替えて良い。今年8月には既に入国許可の申請をしていたが今月16日に不許可の通知があったということが不信を抱かせるではないか。

これまでに十四世ダライ・ラマ法王は三度訪台されている。

最初の訪問は1997年(平成9)3月、李登輝総統の時代である。
この時は李登輝総統がダライ・ラマ法王と会談を行っている。

二度目は2001年(平成13)3月~4月にかけ陳水扁民進党政権時代に台湾の中国仏教協会の招待により訪台されこの時にもダライ・ラマ法王は陳水扁総統、呂秀蓮副総統、そして李登輝前総統と会談され国家元首級の待遇を受けた。当時、台北市長を務めていた馬英九氏はダライ・ラマ法王との会談後に次の様に語っている「台北市はダライ・ラマ法王を永遠に歓迎する」。この二度の台湾訪問でダライ・ラマ法王は熱狂的な歓迎を受けられたと聞いている。

そして三度目の台湾訪問である。これは2009年(平成21)8~9月のことである。総統は馬英九(国民党主席)。

この時の訪台は台湾南部を襲い死者681人、行方不明18人という大惨事となった大規模水害「八八水災」の犠牲者、犠牲者家族を慰問するためのもので、は高雄市など7自治体の首長(全員が民進党所属)がダライ・ラマ法王の訪台を招請。しかし馬英九総統はダライ・ラマ法王の台湾入国を拒否するという態度に出ている。その際の理由は今回と同じ「時宜に合わない」というものであった。しかし中国の歓心を買おうとしたこの態度は裏目に出てしまう。既に救援活動の対応の不味さが批判を浴びていた時期に、さらに中国に気兼ねする卑屈な態度を国民に見透かされ厳しい批判にさらされている。その結果、馬総統はダライ・ラマ法王の入国に条件を設けることで入国を許可することとした。台湾滞在中は「宗教指導者として宗教活動に限定する」というものである。

台湾の民主主義を守ると常日頃語り、8年前に「ダライ・ラマ法王を永遠に歓迎する」と語っていた人物はダライ・ラマ法王との会見を行わなかった。この矛盾した態度は中国共産党への迎合によるものである。しかしこの無様な態度は馬英九個人だけのものではない。この時ブルー陣営に属する台湾の政治家はダライ・ラマ法王との対面を忌避するだけでなく、当初予定されていた国際記者会見を急遽取り消すという醜態をさらしているのである。

中国に対して要らぬ配慮をわざわざアピールするということでは我が国にもこの種の人物が政財界問わずいるので国境を越えた既視感を覚える。台湾そして日本に必要なのは中国の無法な恫喝や主権侵害に対し堂々No!を突き付けることが出来る当たり前の人物の出現である。

先日14世ダライ・ラマ法王は来日され、13日には法王による国会議員向けの特別講演会が国会内(参議院議員会館)で初めて行われ衆参の国会議員計134名が参加、超党派の「チベット支援国会議員連盟」を発足させている。

安倍晋三自民党総裁
「ここに集った議員は一日も早くチベットの人々が自由を勝ち取るために自らの命を絶つ、こういうことが起こらないように協力していきたいということでは完全に一致している」
「これからもチベットに対して声援を送っていくこと、協力をしていくこと、なんとかチベットが今の現状、人権が弾圧されている現状、これを変えていくために全力を尽くしていくことを誓う」またダライ・ラマ法王との関係では「完全に自由と民主主義を目指す、この価値で私たちと一致している」と語っており、これまでになかった積極的な動きである。

それに対する中国共産党の反応とはいつもながらのものである。
「日本の右翼勢力が公然と、ダライ・ラマの反中国分裂活動を支持し、中国の内政に干渉」「日本政府はダライ・ラマの分裂活動や右翼の反中活動を放任しており、中日互恵の原則に背いている」云々。

どのような言論活動をも行う権利が日本にはある。これこそが我々が絶対に譲られない原則である。独裁体制ではこれが許されない。自由な言論活動は独裁体制存続の最大の脅威であることを知っているからである。もう我々は学習したはずだ。配慮しようが遠慮しようが、不誠実な相手から誠実な態度は期待出来ない。またひとつ言えることは中国共産党から「反発」を引き出すことが出来る人物は概ね信頼に値する人物だろうということだ。今後も日本はダライ・ラマ法王、李登輝元総統そしてラビア・カ―ディル氏ら中国共産党の言う「祖国分裂分子」の訪日を制限する愚を犯してはならない。

この度の安倍晋三総裁と馬英九総統のダライ・ラマ法王への対応は好対照をなしている。

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