【貴重/完全版】『NHKシリーズ JAPANデビュー/第一回 アジアの“一等国”』【要保存】

投稿日:2013-02-06 - 投稿者(文責):mumeijin

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平成21年(2009)4月5日(日) に放送された『NHKシリーズ JAPANデビュー 第一回 アジアの“一等国”』の完全版動画。これが在豪中国人と思われる人物によりyoutubeに投稿されています。

この作品はNHKが捏造(いわゆる〝やらせ”)を認めたドキュメンタリー作品『奥ヒマラヤ 禁断の王国ムスタン』や『奇跡の詩人』などと同様、もはや放送される事がないであろうという点で貴重な動画。今から四年前の平成21年(2009)4月5日に放送され、大反響を呼んだ作品です。

初めて御覧になる方だけではなく、当時御覧になられた方も再度この番組を検証されてみてはいかがだろうか。


(左)平成4年(1992)
9月30日放送
「NHKスペシャル/「奥ヒマラヤ 禁断の王国・ムスタン 第1回 幻の王城に入る」

10月01日放送
「NHKスペシャル/「奥ヒマラヤ 禁断の王国・ムスタン 第2回 極限の大地に祈る」

所収のDVD。

当時、VHS録画していたものをDVD化したもの。数々の悪質な捏造(やらせ)、N社からの1,800万円の利益供与に対する番組内での見返りのための宣伝広告。「幻の王国ムスタン」はそのまま二度と放送される事のない「幻のNHKスぺシャル」となった。

当時、喧伝されていた「世界で初めて、外界と隔絶し中世社会を残したままのムスタン王国を世界で初めて取材したNHK」の活躍に感動したものであった。しかし後にこの番組は捏造だらけのドキュメンタリ―・ドラマ(さしずめ悪質な「NHK版 川口浩探検隊」とでもいうべき)であった事が発覚。新聞、テレビ、週刊誌が大きく取り上げ社会問題となった事を憶えておられるだろう。確かに今見ると高山病で苦しみだすNHKスタッフの演技が酷い(この点は、やらせ演技を嫌々演じさせられていたという事、素人特有のオーバーアクトによるものだろう)。

先程まで元気であったスタッフが、カメラを前にすると突然、苦しみだす姿をみて現地ムスタンの人々から笑いが起き、NHKディレクターから怒声を浴びせかけられるといった悲喜劇が起きていたそうである。そういう意味でこのNHKドラマの内幕を明らかにした下記の書は非常に興味深い。

(右)『ムスタンの真実』小松健一著 リべルタ出版(1994年刊)

NHK取材班に同行したフリーの写真家によるNHKに対する告発の書。
素顔のムスタンの貴重な写真等と共に、現地ムスタンでの一部のNHK職員の傲慢な態度、執念ともいえる留まるところを知らぬ〝やらせ取材”の様子、まことしやかな虚偽のナレーション等について現地に参加していた当事者でなければ記せない情報が記録されている。この『ムスタンの真実』を読むと17年後にNHKが放送することとなる『JAPANデビュー 第一回 アジアの“一等国”』に通ずる際物さが列挙されており、NHKの歪な体質が当時から変わっていないことに驚く。

なお本書によると「奥ヒマラヤ 禁断の王国・ムスタン」の製作費は6893万円(!)であることが1993年2月2日の衆議院逓信委員会で明らかにされている。当初の番組企画書での予算は2000万円であった。いつのまにか3.5倍の製作費に跳ね上がっているのだ。


以下に『NHKシリーズ JAPANデビュー 第一回 アジアの“一等国”』問題について的確な指摘を行っている永山英樹氏(台湾研究フォーラム会長/頑張れ日本!全国行動委員会常任理事)によるNHK集団訴訟第一回公判「意見陳述」を附す。

■「意見陳述」(永山英樹) NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」の第一回「アジアの“一等国”」(以下、番組)は反日的な歴史捏造、印象操作が多数見られ、これが視聴者、…社会に及ぼす悪影響を座視し得ず、以下のように意見を述べる。

一、「匪徒刑罰令」の解説は不公正 番組は「後藤は台湾のみに適用される法律、特別法を駆使していきます。先ず手を着けたのは住民の抵抗運動を抑えることでした。後藤が考え出した条令、匪徒刑罰令です。日本内地ではあり得ない厳しいものでした。略奪、殺傷のみならず、建物や標識、田畑を破壊した者は死刑。未遂であっても同罪とする。総督府警察が、匪徒、犯罪者と見倣せば、たとえ未遂でも死刑に処せられました」と解説し、日本政府の台湾人殺害の残虐性を強調したが、匪徒刑罰令が「内地ではあり得ない」ほど寛大な条例である事実を隠蔽したのは公正な報道姿勢とは言えない。 そもそもこの条例は、当時各地に蟠踞し、殺戮、破壊行為を繰り返してきた武装盗賊集団対策として「討伐」より「招降」を優先させる寛大な政府方針を反映させたものであり、事実、同令の第六条には「本令の罪を犯したる者、官に自首したるときは情状に依り其の刑を軽減し、又は全免す」と規定されている。そしてこの条例によって台湾島内の治安は確立され、民生が安定を得たと言うのが事実だが、番組の報道は、条例を台湾人殺戮政策の象徴として強調する台湾の反日捏造史観と軌を一にするものであり、NHKは訂正を行わなければならない。

二、根拠不明の「神社参拝強制」 番組は「皇民化政策は台湾人の心の中にまで踏み込んでいきます。台湾全島に日本の神社を次々に建て、人々に参拝を強制します」と解説した。 そこでその真偽を疑った中山成彬衆議院議員(元文科相、「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」会長)は四月二十八日、福地茂雄NHK会長へ宛てた質問状で、「台湾で、神社参拝を強制して、道教を禁止したと報道したが、それを裏付ける資料があったか否か」と問い質したところ、五月十一日に番組の河野伸洋エグゼクティブ・プロデューサーが回答を寄せ、「人びとに参拝を強制したことを示す資料は、『台湾時報』があります」と説明した。 しかし私はこの説明を誤りだと認識する。戦後になり台湾人に対する「神社参拝の強制」の有無が論者の間で争われたと記憶するが、私がこれまであの時代を経験した複数の台湾の人々に確認したところ、みな一様に「強制はなかった」と答えているからだ。 そこで私は五月二十三日、河野氏に「その資料は『台湾時報』の何年何月号にあるのか」と文書で質問した。ところがそれに対する「『プロジェクトJAPAN』担当」名義の六月八日付の回答文書には「NHKとしては、神社参拝を強制した資料として台湾時報があるというようなことを、公開していません」「公開していない情報をもとにしたご質問に、お答えを出すことはできません」とあった。 NHKはこの番組で視聴者に対して与えた歴史事実の情報に関し、それを疑問視する視聴者には、「公開していない情報」を以って歴史情報の正確さを説明してきたが、このケースに限って「答えを出すことができない」とするのは、この情報の正確さを示すことができないからであり、報道責任の放棄、歴史捏造の隠蔽としか考えられない。

三、「改姓名強制」は明らかな捏造 さらに台湾人に対する「神社参拝の強制」とともに、真偽が争われてきたのが「改姓名の強制」だが、番組は「皇民化とは天皇中心の国家主義のこと、台湾人を強制的に日本人へと変える政策でした」とした上で、「皇民化政策は人の名前の変更にまで及びました。同じ時期、朝鮮半島では新たに氏を創る創氏改名が行われ、台湾では改姓名が始まりました」と解説した。 そこで中山氏は前述の質問状で「台湾で実施された『改正名』が、強制的に実施されたように報道したが、強制を示す資料があったか否か」と質問したところ、河野氏は「台湾の『改姓名』は許可制でした。番組では『強制的に実施』したとはコメントしていません」と回答している。 河野氏自身が認めているように改姓名は強制ではなく許可制だった。従って番組が「強制的に日本人へと変える政策」であるところの「皇民化政策」が「人の名前の変更にまで及びました」と解説したのは明らかな歴史捏造であり、訂正が必要だ。

四、「国民党との衝突」の解説は不正確 番組は「戦後、台湾を統治したのは蒋介石率いる中国国民党でした。日本兵として中国と戦った台湾人は、かつての敵の下で暮らすことになります。台湾人は、日本人の奴隷になったと非難され、国民党と衝突、多くの人々が処刑されていきました」とナレーションした。 「国民党と衝突」と言うのは、昭和二十二年に発生した二・二八事件だが、これにより少なくとも約三万人もの台湾人が無差別虐殺などで犠牲になったと見られている。だが「台湾人は、日本人の奴隷になったと非難され、国民党と衝突、多くの人々が処刑されて行きました」とするのは正確ではない。よく知られるとおり、「衝突」の原因は国民党の台湾支配によって生活を圧迫されるなどした民衆の不満であり、「日本人の奴隷になったと非難され」たためだけで起こったものでは決してない。 このような解説からは、「台湾人が日本教育を受けたことを中国人に非難され、不法にも暴動を起こし、法の裁きを受けた」「悲劇は台湾人を奴隷にした日本が生んだ」との印象を受けるが、これは事件発生の責任を一方的に台湾人に押し付ける中国人の捏造歴史観と合致するとも思われ、訂正を要する。

五、「日本統治批判」は虚偽の印象操作 番組ではフランス歴史学者・パスカル・ブランシャールを登場させ、「私たちは、他者と共有できる歴史を探り当てなければなりません。他者の歴史を知ることは、自分自身を知ることでもあります」「世界に目を向け、なぜ世界の人々が、日本をこのように見るのか、理解しなければならないのです」と語らせる。 そしてそれを受け、「親日的とも言われる台湾に、今も残る日本統治の深い傷。それは今後、アジアの中で生きていく日本が、分かち合わなければならない現実です」とのナレーションが流れる。 ここで言う「歴史」とは明らかに「日本統治」の「歴史」を指す。パスカル・ブランシャールはその「歴史」に関し、「なぜ世界の人々が、日本をこのように見るのか」と発言するが、「このように見る」と言うのは、その直前に映し出された元日本軍人が示した日本への批判的見方を含むのは明らかだ。 日本軍人がそこで示した見方は、「みなしごになって捨てられたみたいですよ。人を馬鹿にしているんだ、日本は」だった。つまりこの人物が批判するのは、「台湾統治」を止めて台湾人を中華民国支配下に置き、「みなしご」のようにした戦後の日本なのだ。 しかし番組は上述のようにこの発言を、「日本統治」への批判であるかのような虚偽の印象操作を敢えて行った。 それが事実であることはNHKが番組放送前に放映した番組予告の映像で明らかだ。そこには、この人物に話をさせた番組ディレクターの濱崎憲一氏が出演し、「人を馬鹿にしているんだ、日本は」の発言を「日本統治時代の、日本の支配に対する批判」だと指摘している。 「親日的とも言われる台湾に、今も残る日本統治の深い傷」とのナレーションは、番組を最後に総括するものだったが、このような総括をしたいがために発言の真意を歪めて報じた責任を、NHKはその人物本人と視聴者に対して負わなければならない。 以上


 

≪NHKによる番組紹介≫

「1895(明治28)年、日清戦争に勝利した日本は、台湾を割譲され、初の植民地統治を始める。英のインド統治やフランスのアルジェリア統治にならい、植民地をもつことで“一等国”をめざした日本。1910年、ロンドンで開かれた日英博覧会では、台湾のパイワン族を“展示”し、統治の成功を世界に誇示する。日本は「格差と同化」という矛盾した台湾統治を続け、1930年代後半からは「皇民化運動」で日本文化を強制する。

半世紀におよぶ統治はどのように変遷していったのか。2万6千冊におよぶ『台湾総督府文書』、近年発見されたフィルム、欧米に埋もれていた文書などを手がかりに近代日本とアジアの関わりの原点を探っていく」

幻となるであろう動画「アジアの“一等国”」の早期の保存をお勧めする次第である。

URL http://www.youtube.com/watch?v=PhSmasEa8V4


河内長野市商工会青年部オフィシャルサイト