【転載】媚中誤報をNHK「キャッチ!世界の視点」が再び!中国は台湾の「本土」と(附:抗議呼び掛け)

投稿日:2015-04-05 - 投稿者(文責):mumeijin

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本項は永山英樹台湾研究フォーラム会長blog『台湾は日本の生命線』
「媚中誤報をNHK『キャッチ!世界の視点』が再び!中国は台湾の「本土」と(附:抗議呼び掛け)」
を転載致しました。

度重なる不誠実な報道姿勢、また金銭的スキャンダル、やらせ疑惑など不祥事の絶えることのないNHKに対する重要な抗議呼び掛けであるので、転載致しました。ぜひとも公共放送局NHKに対する抗議運動を実践しよう!


■台湾にとり中国は「メインランド」ではない

NHK
NHK「キャッチ!世界の視点」が再び台湾の帰属問題に関する媚中誤報

台湾では三月三十一日夜、若者を中心とした数百人が集まり、馬英九政権に抗議する座り込みデモを行った。その日、同政権が中国の主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加表明を行ったからだ。

建国以来、「台湾は中国の不可分の領土の一部」なる虚構宣伝を繰り返し、中国統一(台湾併呑)との不法な国家戦略を正当化すのが中国だが、このように台湾の 国家主権を否定する敵性国家に急接近を図るのが馬英九総統だ。今回の中国政府に対するAIIB参加表明などは、そうした対中従属の最たるものと言える(実際に参加申請の書類には「中華民国」の国名が消されていた)。

だから若者たちが立ち上がった。この人々は昨年、やはり台湾の主権を危機に曝す中国とのサービス貿易協定への反対で巻き起こった太陽花(ヒマワリ)学生運動の参加者たちだ。

現地の模様は香港のテレビ局ATV(亜洲電視)も報じた。その英語ニュースは「台湾当局による本土びいきの政策に警戒する一部の人々が抗議。理由は馬英九総統が本土と政治および経済面でより緊密な関係を推し進めようとするのを止めさせること」と伝えたのだが…。

実はこの報道には大きな誤りがある。その「本土」(英語でmainlandと読み上げた)とは中国を指す訳だが、その表現が大きな間違いなのだ。

■「台湾は中国の一部」宣伝に従うNHK

なぜかと言えば台湾は国際法的に見ても、そもそも中国の離島でもなければ殖民地でもないからである。

中国系で投降主義者である馬英九氏は中国を「祖国」「本土」と思いたがっているようだが、国家主権の防衛を訴えたデモ参加者たちには、これは断じて許容しがたい不実報道と言えよう。

もっとも香港メディアも中国メディアの一部だ。「台湾は中国の不可分の領土の一部」との立場に立たざるを得ず、こうした誤報はやむを得ないかも知れない。

しかし中国メディアでもないのに、同じ過ちを犯したテレビ局がある。NHKだ。

NHK BS1の「キャッチ!世界の視点」は四月二日、AIIB関連の報道を行い、「台湾 参加表明も一部で抗議」とのタイトルで、このATVのニュースを流す中、その「mainland」を「中国本土」と日本語訳したのだ。

しかも翻訳部分だけではない。NHK自身も進んで「中国本土」と表現した。

たとえば、ATVの映像を流すに先立ち、スタジオの女性キャスターは「中国本土との政治や経済での関係の緊密化に反対する声が上がっています」と語っている。

それはキャスターの単なる言い間違いではない。同映像の画面上でも、「台湾AIIB参加表明 本土と緊密化に反発も」とのテロップも映している。

NHK2
キャスターだけでない。テロップでも「本土」と

■早くも破った「正確な表現」の誓い

「キャッチ!世界の視点」は一月二十九日にも、台湾を入れた中国地図を使用したばかり。

当時番組は、抗議を行った私に対し、メールで「今回、外部の資料を参考にして地図を作成したため、大陸と台湾に色をつけた地図が放送されました」と釈明した。

番組の中でもキャスターが「NHKでは今後も誤解を生じないように正確な表現に努めて行きたいと思います」とし、事実上の訂正を行っている。

NHK3
「キャッチ!世界の視点から」が1月29日に用いた地図。台湾を中国領土としている。後日、番組は抗議を
受け、その誤りを認めた

しかし台湾に対して中国を「本土」と呼んだのだから、前回と同内容の誤報を行ったことになる。「正確な表現」になど努めていなかった。二度と「外部の資料(映像)を参考にした」といった言い訳は許されない。

こうした誤報を繰り返す理由は、もちろん中国への配慮だ。たとえばテロップで「台湾 中国と緊密化に反発も」と出せば、「一つの中国」を主張する中国から、NHKは「一つの中国、一つの台湾」を認めるのかと避難されそうだ。

そこであの国の歓心を買うためなら(怒りを買わないためなら)、あえて「台湾は中国領土の不可分の一部」との立場に立つ訳だ。視聴者に誤情報を押し付けるこ とも厭わずに。このような放送局だから、「正確な表現」に努めることなど、もともとできるはずがないのである(最初から予測されたことだ!)。

中国覇権主義に対して投降姿勢が馬英九氏であるなら、その宣伝に迎合し、協力し続けるのがNHKなのである。両者は媚中のためなら良心をも捨てるという点で、完全に一致している。

ちなみにNHKのこうした媚中報道姿勢は、馬英九政権発足以前からのもの。台湾の平和の敵としては、遥かに年季が入っている。

■オドオドした視聴者窓口の対応

そこで、これまで何度もやってきたことではあるが、私は放送の翌二日、視聴者窓口である「NHKふれあいセンター」に電話を入れ、「台湾を中国領土と看做すのか」と、NHKの正式見解を問い質した。

電話に出たスパーバイザーは非常にオドオドしていた。それは「中国本土」なる表現が誤りだと知っているからだろう。

そしてオドオドしながらも、こう答えた。NHKは「台湾を地域と見ている」と。

そこで更に聞いた。NHKの言う「地域」とは「中国の地域」の意味かと。それに対する答えはノー。「中国の地域ではない」とはっきり答えた。

日本政府は台湾を「地域」と位置付けるが、それは国家承認をしていない地域という意味であり、「台湾は中国の一部」と認めている訳ではない。スパーバイザーも「NHKは政府見解に沿っている」と付け加えた。

ちなみに「中国については通常、『中国』と呼んでいる」とも。

■誤報を認めるかー待たれるNHKからの回答

それではなぜ番組は「中国本土」という誤った言葉を用いたのか。それを聞くと、スパーバイザーは申し訳なさそうに、「これ以上のことはわからない。郵便かメールで番組に直接聞いていただけないか」と話すので精いっぱい。

そこで三日、「NHKふれあいセンター」にメールを送り、次のような質問を行った。

―――4 月2日の「キャッチ!世界の視点」での「台湾 参加表明も一部で抗議」との報道で、キャスターやテロップは、台湾に対して中国を「中国本土」と表現しました。質問1:辞書には「本土」とは「その国の主 な国土。属国・離島などに対していう」とありますが、NHKは台湾を中国の「属国」「離島」と断じているのでしょうか。質問2:以前「キャッチ!」の番組 担当者は台湾が中国に帰属するか否かに関し、「当事者どうしの解決を待つ」と説明しましたが、NHKはその「解決」を待たず、「台湾は中華人民共和国の一 部」とする中国の一方的な主張に与していませんか。質問3:国際法的にも政府見解からも、台湾は中国領土ではありませんので、今回は誤報。訂正する気はあ りますか。

ちなみに「当事者どうしの解決を待つ」というのは、前回の地図の誤報の際、この番組担当者が説明したNHKの立場である。今回も同じ説明で問題を曖昧化し、逃げることが予測されたので、それを事前に封じようと考えた訳だ。「そんな立場など守っていないではないか」と。

果たしてNHKはどのような言い逃れを試みるのか。それともいいかげんに、誤報を誤報と認めるだろうか。

この公共放送の良心、責任感の有無を確かめたい。回答を待とうと思う。


NHKに抗議を!
NHK BS1「キャッチ!世界の視点」は4月2日、台湾に対して中国を「中国本土」と呼んだ。これは「台湾を中国の一部」と断じ、台湾侵略を正当化する中国のプロパガンダに加担する誤報である!「中国のために誤情報を流すな」「誤報は訂正せよ」と訴えよう。

NHKふれあいセンター
電話 0570-066066
メール http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html


◆過去のNHKによる媚中侮台表現 記事一例◆
『まいにち中国語』4月号に不適切表記-台湾を中国の一部と誤認させる表現は厳禁だ-
http://ilha-formosa.org/?p=8201


 

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